題名: | 蜀先主廟 |
作者: | 劉禹錫 |
天地英雄氣,千秋尚凜然。勢分三足鼎,業復五銖錢。得相能開國,生兒不象賢。淒涼蜀故妓,來舞魏宮前。 | |
英譯: | 暫無英譯內容 |
日譯: |
蜀(しょ)の先主(せんしゅ)の廟(びょう)には、天地(てんち)に満(み)ちる英雄(えいゆう)の意気(いき)があふれて、千年(せんねん)の後(あと)の今(いま)もなお、きびしく人(ひと)の心(こころ)をひきしめてやまない。その劉備(りゅうび)の威勢(いせい)は、天下(てんか)を三分(さんぶん)して鼎立(ていりつ)せしめ、漢王朝(かんおうちょう)を復興(ふっこう)する大業(たいぎょう)は、五鉄銭(ごしゅせん)の鋳造(ちゅうぞう)によって果(は)たされた。
しかし、名宰相(めいさいしょう)諸葛孔明(しょかつこうめい)を得(え)ることによって、蜀漢(しょかん)の国(くに)を開(ひら)くことはできたが、生(う)まれた子(こ)は、父(ちち)の賢才(けんさい)に似(に)ない不肖(ふしょう)の者(もの)であった。そのために、ものさびしいことに、もとの蜀(しょ)の宮中(きょうじゅう)の歌妓が、魏(ぎ)の都(みやこ)の宮殿(きゅうでん)の前(まえ)にやって来(き)て、舞(ま)いを舞(ま)うことになってしまったのだ。
蜀の先主の廟には、天地に満ちる英雄の意気があふれて、千年の後の今もなお、きびしく人の心をひきしめてやまない。その劉備の威勢は、天下を三分して鼎立せしめ、漢王朝を復興する大業は、五鉄銭の鋳造によって果たされた。 しかし、名宰相諸葛孔明を得ることによって、蜀漢の国を開くことはできたが、生まれた子は、父の賢才に似ない不肖の者であった。そのために、ものさびしいことに、もとの蜀の宮中の歌妓が、魏の都の宮殿の前にやって来て、舞いを舞うことになってしまったのだ。 天地(てんち) 英雄(えいゆう)の気(き)、千秋(せんしゅう) 尚(な)お凜然(りんぜん)たり 勢(いきお)いは分(わ)かつ 三足(さんぞく)の鼎(かなえ)、業(ぎょう)は復(ふく)す 五銖銭(ごしゅせん) 相(しょう)を得(え)ては能(よ)く国(くに)を開(ひら)くも、児(こ)を生(う)みて賢(けん)に象(に)ず 淒涼(せいりょう)たり 蜀(しょく)の故伎(こぎ)、来(きた)り舞(ま)う 魏宮(ぎきゅう)の前(まえ)に 天地 英雄の気、千秋 尚お凜然たり 勢いは分かつ 三足の鼎、業は復す 五銖銭 相を得ては能く国を開くも、児を生みて賢に象ず 淒涼たり 蜀の故伎、来り舞う 魏宮の前に 蜀の先主の明に詣ずれば 天地を蔽う英雄の気は 千年後の今日まで 凜然として人に逼る その威勢は天下を三分し その功業は漢の事業を興復した 諸葛亮を得て宰相とし よく蜀漢の国を開いたが 借しやその子劉禅は 父に及ばぬ不肖の子 はてはいたましくも蜀の歌妓が 魏の宮殿の前に来て 舞をまうに至ったとは 天地英雄の気 千秋(せんしゅう)尚(なお)凜然(りんぜん)たり 勢(いきお)いは分(わ)かつ 三足(ぞく)の鼎(かなえ) 業(ぎょう)は復(ふく)す 五銖銭(しゅせん) 相(しょう)を得(え)ては能(よ)く国を開くも 児(じ)を生(う)んで賢(けん)に象(に)ず 淒涼(せいりょう)たり 蜀(しょく)の故伎(こぎ) 来(き)たり舞(ま)う 魏宮(ぎきゅう)の前(まえ) 天地英雄の気 千秋尚凜然たり 勢いは分かつ 三足の鼎 業は復す 五銖銭 相を得ては能く国を開くも 児を生んで賢に象ず 淒涼たり 蜀の故伎 来たり舞う 魏宮の前 |