唐詩平行語料庫研究計畫


題名: 南磵中題
作者: 柳宗元
秋氣集南磵,獨遊亭午時。廻風一蕭瑟,林影久參差。始至若有得,稍深遂忘疲。羈禽響幽谷,寒藻舞淪漪。去國魂已遠,懷人淚空垂。孤生易爲感,失路少所宜。索寞竟何事,徘徊秖自知。誰爲後來者,當與此心期。
英譯: 暫無英譯內容
日譯: 秋の氣がこの南磵に集まっている。そこにわたしはたった一人で、正午どきにやってきた。吹きまわる風がさびしげにざわつき、ふそろいな林の梢や枝があるいは長く、あるいは短く、入り亂れてゆれ動いている。やってきたばかりで、何か胸がすうっとしたような氣がしたが、だんだん分け入ってゆくにつれて、とうとう疲れるのも忘れてしまった。群れをはなれた鳥の鳴くのが、ひっそりした奥深い谷にひびき、自分の目の下には、さざなみだってゆれて流れる谷水に、いかにもさむざむとして見える水藻が舞っている。 長安の都を去って、この遠い邊地に流された自分としては、魂が異郷にさまよって感じで、ふとしたしい友人などのことを思い出すと、おぼえず涙が浮んで来る。ひとりぼっちでいると、とかくセンチメンタルになりやすい。官途で失敗した人間には、何ごともあまりうまく行かないようだ。こんなに無聊な、うらぶれた氣持ちというものは、いったい、どうしたらいいのか。それはただ、ぶらぶらと歩きまわりながら、ただ自分だけにしかわからぬ氣持ちだ。これから後、誰か同じような運命の手にあやつられて、ここへやってきて、ここの景色を眺めて、せめてもの慰めとするような人間があったら、この今のわたしの氣持ちがわかるだろうよ。
秋氣(しうき) 南欄(なんかん)に集(あつ)まる。 獨(ひと)り遊(あそ)ぶ 亭午(ていご)の時(とき)。 廻風(くわいふう) 一(いつ)に蕭瑟(せうひつ)。 林景(りんけい) 久(ひさ)しく參差(しんし)。 始(はじ)めて至(いた)って得(う)る有(あ)るが若(ごと)し。 稍(やや)々深(ふか)うして遂(つひ)に疲(つか)るるを忘(わす)る。 覊禽(ききん) 幽谷(いうこく)に響(ひび)き、 寒藻(かんそう) 淪漪(りんい)に舞(ま)ふ。 國(くに)を去(さ)って魂(こん)已(すで)に遠(とほ)く、 人(ひと)を懐(おも)うて涙空(なみだむな)しく垂(た)る。 孤生(こせい) 感(かん)を爲(な)し易(やす)く、 失路(しつろ)  宜(よろ)しき所(ところ)少(すく)なし。 索莫(さくばく) 竟(つひ)に何事(たにごと)ぞ。 徘徊(はいくわい) 祇々(ただ)自(にづか)ら知(し)る。 誰(たれ)か後來(こうらい)の者(もの)となりて 當(まさ)に此(こ)の心(こころ)と期(き)すべき。
秋氣 南欄に集まる。 獨り遊ぶ 亭午の時。 廻風 一に蕭瑟。 林景 久しく參差。 始めて至って得る有るが若し。 稍々深うして遂に疲るるを忘る。 覊禽 幽谷に響き、 寒藻 淪漪に舞ふ。 國を去って魂已に遠く、 人を懐うて涙空しく垂る。 孤生 感を爲し易く、 失路  宜しき所少なし。 索莫 竟に何事ぞ。 徘徊 祇々自ら知る。 誰か後來の者となりて 當に此の心と期すべき。
身をひきしめるような秋気が、ここ南の渓谷に凝集している。まひるどき、私はひとりあてもなく尋ねてきた。 秋風はひとえにものさびしく吹きわたり、林の木洩日はひとしきり光と影を交錯させている。 初めこの渓谷に来た時から、心に何か充足するものを覚えたが、しだいに奥深くわけいるにしたがって、いつかそのまま疲れも忘れてしまった。 $ふと気づけば$群れを離れた鳥は奥深い谷間に鳴きわたり、寒寒とした$時季はずれの$水草はさざなみに舞っているばかり。 $思えば罪を得て$国都を追われ、我が魂は遠く離れたこの異郷の地をさまよっている。別れてきた親しい人々のことを思うと、空しく涙を流すばかりだ。 よるべなき孤独の身には、何事も感じやすく、$政治的$出処進退の道を誤った者には、うまく心にかなうこともない。 うらぶれたこの境遇、ついにはどうすればよいのであろうか。あてもなくさまよい歩いても、そのような私$の運命$を知っているものは自分だけなのである。 一体誰が将来この地を訪れて、この私の孤独な悲哀を共有するであろうか$おそらくそのような人物はいないであろう$。
秋気(しうき) 南礀(なんかん)に集(あつ)まる 独(ひと)り遊(あそ)ぶ 亭午(ていご)の時(とき) 廻風(くわいふう) 一(いつ)に蕭瑟(せうしつ) 林影(りんえい) 久(ひさ)しく参差(しんし) 始(はじ)めて至(いた)りて 得(う)る有(あ)るが若(ごと)く 稍深(ややふか)くして 遂(つひ)に疲(つか)れを忘(わす)る 羈禽(ききん) 幽谷(いうこく)に響(ひび)き 寒藻(かんそう) 淪漪(りんい)に舞(ま)う 国(くに)を去(さ)って 魂(こん)已(すで)に遠(とほ)く 人(ひと)を懐(おも)うて 涙(なみだ)空(むな)しく垂(た)る 孤生(こせい) 感(かん)を為(な)し易(やす)く 失路(しつろ) 宜(よろ)しき所(ところ)少(すく)なし 索寞(さくばく) 竟(つひ)に何(なに)をか事(こと)とせん 徘徊(はいくわい) 祇(た)だ自(みづか)ら知(し)る 誰(たれ)か後来(こうらい)の者(もの)と為(な)りて 当(まさ)に此(こ)の心(こころ)と期(き)すべき
秋気 南礀に集まる 独り遊ぶ 亭午の時 廻風 一に蕭瑟 林影 久しく参差 始めて至りて 得る有るが若く 稍深くして 遂に疲れを忘る 羈禽 幽谷に響き 寒藻 淪漪に舞う 国を去って 魂已に遠く 人を懐うて 涙空しく垂る 孤生 感を為し易く 失路 宜しき所少なし 索寞 竟に何をか事とせん 徘徊 祇だ自ら知る 誰か後来の者と為りて 当に此の心と期すべき

國立高雄科技大學應用英語系、高瞻科技不分系/國立彰化師範大學英語系