題名: | 故行宮 |
作者: | 王建 |
寥落古行宮,宮花寂寞紅。白頭宮女在,閑坐說玄宗。 | |
英譯: |
The old harem is quiet and deserted.
The flowers still bloom in the neglected courtyard.
A few white haired old women $(sit in the sun)$,
Idly gossiping of the days of the $(dead)$ emperor.
Deserted now the Imperial bowers Save by some few poor lonely flowers.... One white-haired dame, Sits down and tells of An Emperor $'s flame, bygone hours$. Palace of a few days' visit, long years crumbling, The gardens blossom red into the silence. And here a palace maiden, white-haired now, Takes her ease and tells her tales of the emperor. |
日譯: |
さびれたる故の行宮
花のみや紅さびし
白髪の宮女在り
坐りいて静かに語る
玄宗のありし昔を
寥落(りょうらく) 故(もと)の行宮(あんぐう) 宮花(きゅうか) 寂寞(せきばく)として紅(くれない)なり 白頭(はくとう)の宮女在(あ)り 間坐(かんざ)して玄宗(げんそう)を説(と)く 寥落 故の行宮 宮花 寂寞として紅なり 白頭の宮女在り 間坐して玄宗を説く 荒れはててものさびしい昔の離宮。そこには、古い宮殿の庭に咲く花だけが、ひっそりと紅い。 白髪の老女となった、かつての宮女がそこにはまだたしかにいて、静かに座って今はなき先帝玄宗 のことを語るのであった。 寥落(りょうらく)たり 古行宮(こあんぐう)、宮花(きゅうか) 寂寞(せきばく)として紅(くれなあ)なり 白頭(はくとう)の宮女(きゅうじょ)在(あ)り、間坐(かんざ)して 玄宗(げんそう)を説(と)く 寥落たり 古行宮、宮花 寂寞として紅なり 白頭の宮女在り、間坐して 玄宗を説く 人氣なくひっそりとした古い行宮がある。お庭の花は昔ながらの紅に咲きほこっているけれども、今はそれを愛でる人もなく、さびしげである。そこに一人の宮女、かつては美人であったろうが、今はもう白髪の老女が居って、折から訪れた自分に對し、ゆったりと坐って、ありし昔の玄宗皇帝について、いろいろと語り聞かせてくれた。 寥落(れうらく)たり古(いにしへ)の行宮(あんぐう)、宮花(きゅうくわ)寂寞(せきばく)として紅(くれなる)なり。白頭(はくとう)の宮女(きゅうちょ)在(あ)り、間坐(かんさ)して玄宗(げんそう)を說(と)く。 寥落たり古の行宮、宮花寂寞として紅なり。白頭の宮女在り、間坐して玄宗を說く。 |