題名: | 陸勝宅秋暮雨中探韻同作 |
作者: | 張南史 |
同人永日自相將,深竹閒園偶辟疆。已被秋風教憶鱠,更聞寒雨勸飛觴。歸心莫問三江水,旅服徒沾九日霜。醉裏欲尋騎馬路,蕭條幾處有垂楊。 | |
英譯: | 暫無英譯內容 |
日譯: |
同じ氣心の合ったなかまが、だれいうとなくつれだって、この日いちにち、ゆっくり楽しもうと、竹林の奥の、しずかな庭園にやって來た。そして、むかしの名園のもちぬし顧辟疆のような主人公と膝つきあわすことになった。秋風が吹きわたっているこのごろは、すでに故郷の魚の膾の味が思いだされていたところです。そのうえ、このさむざむとした雨の音を聞いては、いよいよ酒盃をもっとかさねよとすすめられているようです。この調子だと、さとごころを出して、ふるさとの水を飲もうなどということは、もうよそうよ。そんな水よりお酒のほうが旨いことはわかりきっている。 からだもボカボカと元氣が出てきた。むかしから九月には厚いにきかえるといわれ てきたが、重陽の節句となると、霜もおりてくる。わたしの旅服はあいも變わらず着たきりの薄いものだが、どんなに霜に濡れようと、ままよ、と申しあげたい。いや、 酩酊しました。馬に乘って歸るには、いったいどう行ったらいいか尋ねて、一歩そとへ出ると、ものさびれた道のほとり、このところには、たしか枝垂れ柳が立っていましたね。
同人(どうじん) 永日(えいじつ) 自(おのづか)ら相將(あひひき)い、 深竹(しんちく)の閒園(かんえん) 辟疆(へききゃう)に偶(ぐう)す。 已(すで)に秋風(しうふう)に鱠(なます)を憶(おも)は教(し)め被(ら)れ、 更(さら)に寒雨(かんう)の觴(さかづき)を飛(と)ばすを勸(すす)むるを聞(き)く。 歸心(きしん)問(と)ふこと莫(なか)れ、三江(さんかう)の水(みづ)。 旅服(りょふく)沾(うるほ)ふに從(まか)す 九日(きうじつ)の霜(しも)。 醉裏(すいり) 尋(たづ)ねんと欲(ほっ)す 騎馬(きば)の路(みち)。 蕭條(せうでう)として是(こ)の處(ところ)に垂楊(すいやう)有(あ)り。 同人 永日 自ら相將い、 深竹の閒園 辟疆に偶す。 已に秋風に鱠を憶は教め被れ、 更に寒雨の觴を飛ばすを勸むるを聞く。 歸心問ふこと莫れ、三江の水。 旅服沾ふに從す 九日の霜。 醉裏 尋ねんと欲す 騎馬の路。 蕭條として是の處に垂楊有り。 |