題名: | 夜發袁江寄李潁川劉侍御 |
作者: | 戴叔倫 |
半夜回舟入楚鄉,月明山水共蒼蒼。孤猨更叫秋風裏,不是愁人亦斷腸。 | |
英譯: | 暫無英譯內容 |
日譯: |
夜なかに、舟をかえして楚の境にはいった。月は明るく照っているが、山も水も黒ずんだ蒼い色につつまれて果てしなく續いている。それだけでさえものすごい景色なのに、群れを離れた猿がたった一匹、秋風の吹きとおすなかに叫びたてているではないか。たとえ胸になんの愁いもない人でも、あれを聞いては腸がちぎれるような悲しい思いがするだろう。
半夜(はんや) 舟(ふね)を囘(めぐ)らして楚郷(そきゃう)に入(い)る。 月(つき)明(あきら)かにして山水(さんすい)共(とも)に蒼蒼(さうさう)。 孤猿(こえん) 更(さら)に叫(さけ)ぶ 秋風(しうふう)の裏(うち)。 是(こ)れ愁人(しうじん)ならざるも亦(また)斷腸(だんちゃう)。 半夜 舟を囘らして楚郷に入る。 月明かにして山水共に蒼蒼。 孤猿 更に叫ぶ 秋風の裏。 是れ愁人ならざるも亦斷腸。 |