題名: | 送僧歸日本 |
作者: | 錢起 |
上國隨緣住,來途若夢行。浮天滄海遠,去世法舟輕。水月通禪觀,魚龍聽梵聲。惟憐一燈影,萬里眼中明。 | |
英譯: | 暫無英譯內容 |
日譯: |
はるか夢中をたどる如く
縁にこそよれわが国に来たり住し
今ふるさとに帰らむと
大海原に漕ぎ出せば
この世を去りゆく法の舟
水の色も月の光も
君が禅寂の心に通い
魚竜も読経の声に耳を澄まそう
あわれ君が心眼中の禅燈は
万里無明の航路を照らすであろう
上国(じょうこく) 縁(えん)に随(したが)って住(じゅう)す 来途(らいと) 夢行(むこう)の若(ごと)し 天に浮かんで滄海(そうかい)遠く 世(よ)を去(さ)って法舟(ほうしゅう)軽し 水月(すいげつ) 禅寂(ぜんじゃく)に通(つう)じ 魚竜(ぎょりゅう) 梵声(ばんせい)を聴(き)く 惟(ただ)憐(あわ)れむ 一燈(とう)の影(かげ) 万里(ばんり)眼中(がんちゅう)明(あき)らかなるを 上国(じょうこく) 縁(えん)に随(したが)って住(じゅう)す 来途(らいと) 夢行(むこう)の若(ごと)し 天に浮かんで滄海(そうかい)遠く 世(よ)を去(さ)って法舟(ほうしゅう)軽し 水月(すいげつ) 禅寂(ぜんじゃく)に通(つう)じ 魚竜(ぎょりゅう) 梵声(ばんせい)を聴(き)く 惟(ただ)憐(あわ)れむ 一燈(とう)の影(かげ) 万里(ばんり)眼中(がんちゅう)明(あき)らかなるを この中国に仏緑に導かれて住んだあなたは、渡唐して来た途中の海路は、ちょうど夢の中の旅のように、はるかに、あてどないものであったろう。今、ここに空のはてに浮かんでいるように、、舟は大海はるかにこの中国を離れて行けば、ちょうどこの俗世を離れ去って、仏法の舟は天上に浮かぶかと思われる ほど軽々と見える。 澄みきった水の色や月の光は、あなたの静寂な境地に似ており、海中に棲む魚や竜も、あなたの清らかな読経の声に耳をすましているであろう。あなたがかかげる一つの仏法の灯の光によって、万里の暗黒の大海が、あなた自身の心眼中において、明るく照らし続けられるだろうことを、わたしはひたすらにほ たたえよう。 上國(じょうこく) 縁(えん)に隨(したが)いて住(す)む、来途(らいと)る 夢行(むこう)のごとくならん 天(てん)に浮(う)かびて 滄海(そうかい)遠(とお)く、世(よ)を去(さ)りて 法舟(ほうしゅう)輕(かろ)し 水月(すいげつ) 禪寂(ぜんじゃく)に通(つう)じ、魚龍(ぎょりゅう) 梵声(ぼんせい)を聴(き)かん 惟(た)だ憐(あわ)れむ 一灯(いっとう)の影(かげ)の、万里(ばんり) 眼中(がんちゅう)に明(あき)らかなるを 上國 縁に隨いて住む、来る途 夢行のごとくならん 天に浮かびて 滄海遠く、世を去りて 法舟輕し 水月 禪寂に通じ、魚龍 梵声を聴かん 惟だ憐れむ 一灯の影の、万里 眼中に明らかなるを |