唐詩平行語料庫研究計畫


題名: 吹笛
作者: 杜甫
吹笛秋山風月清,誰家巧作斷腸聲。風飄律呂相和切,月傍關山幾處明。胡騎中宵堪北走,武陵一曲想南征。故園楊柳今搖落,何得愁中曲盡生。
英譯: 暫無英譯內容
日譯: 笛を吹いている!山は秋になって氣がすみ、風も日も冴えているなかに! があんなに巧みに、聞くものの腸がちぎれるような悲しい音を出しているのか。風は律呂のしらべをひるがえして、空中にただよわすたえなるハーモニー! 月は關山の峯々にそうてどこまでも、あちらこちらを明るく照らし出していることだろう。 あまりにも切ない、やるせないひびき。そのむかし、北國に侵入してきた胡人の騎兵の大集團が、城中から聞こえる哀調切々たる胡笳の音に懐郷の情をかきたてられ、包圍をといて泣きながら逃げて行ったというあれではないか。また後漢の伏波將軍馬援が蠻族の反亂を討って武陵に軍を進めたとき、門下の笛の名手が吹きならすしらべに合わせて、有名な「武溪深」の歌を作り、「滔々たる武溪、一に何を深き」とうたったという故事も思い出される。 わがふるさとの柳ば、いまは葉という葉が黄に落ちてみんな枯木立になっているだろう。それなのに、この「折楊柳」の曲に聽きほれていると、笛の音がいよいようれいにふさがるわたしの胸のなかに、忽然として綠に搖れる柳の木々があらわれ、その枝を折りとって別れのなげきをくりかえすとは。いったいどうしたことだろうか。
笛(ふえ)を吹(ふ)く 秋山(しうざん) 風月(ふうげつ)清(きよ)し。 誰(た)が家(いへ)か巧(たくみ)に斷腸(だんちゃう)の聲(こえ)を作(な)す。 風(かぜ)は律呂(りつりょ)を飄(ひるが)べして相和(あいわ)すること切(せっ)に、 月(つき)は關山(くわんざん)に傍(そ)うて幾處(いくそ)か明(あきら)かなる。 胡騎(こき)、中霄(ちゅうせう) 北走(ほくそう)するに堪(た)へたり。 武陵(ぶりょう)一曲(いっきょく)、南征(なんせい)を想(おも)ふ。 故園(こえん)の楊柳(やうりう) 今(いま) 搖落(えうらく)す。 何(なん)ぞ愁(しうちゅう)中に卻(かへ)って盡(ことごと)く生(しゃう)ずるを得(え)し。
笛を吹く 秋山 風月清し。 誰が家か巧に斷腸の聲を作す。 風は律呂を飄べして相和すること切に、 月は關山に傍うて幾處か明かなる。 胡騎、中霄 北走するに堪へたり。 武陵一曲、南征を想ふ。 故園の楊柳 今 搖落す。 何ぞ愁中に卻って盡く生ずるを得し。

國立高雄科技大學應用英語系、高瞻科技不分系/國立彰化師範大學英語系