唐詩平行語料庫研究計畫


題名: 詠懷古跡五首 三
作者: 杜甫
羣山萬壑赴荆門,生長明妃尚有村。一去紫臺連朔漠,獨留青塚向黃昏。畫圖省識春風面,環佩空歸月夜魂。千載琵琶作胡語,分明怨恨曲中論。
英譯: Among the countless hills and valleys that attend Jing-men Lies the village where Ming-fei was born and reared. She left behind a purple dais for the northern desert: Now there's just a green tomb against the yellow dusk. Who could trace the spring wind's visage in a painted image? On moonlit nights, with pendants jangling, only her ghost returns home. For a thousand years pipa's played barbarian tunes. How deep the heartache that must fill those songs!
Where hills and valleys crowd toward Chingmen Still prides a village on bearing the Bright Queen Who left the Palace as the desert's thrall— Her mark this mound at sunset alone green. From portraits recognise the face of Spring? Her pendants tinkle: she returns unseen By moonlight, who taught mandolins to plain These thousand years in Tartar of her wrong.
日譯: 多(おお)くの山(やま)と谷(たに)とが、荊門山(けいもんざん)へとなだれるように連(つら)なって見(み)えるあたりに、王昭君(おうしょうくん)が生(う)まれ育(そだ)ったという村(むら)が、今(いま)もなお残(のこ)っている。 王昭君(おうしょうくん)は漢(かん)の王宮(お)を立(た)ち去(さ)ってからは、北方(ほっぽう)の砂漠(さばく)の果(は)てしなく続(つづ)く土地(とち)の人(ひと)となり、今(いま)はただ緑(みどり)の苔(たい)むした墓(はか)だけを、夕暮(ゆうぐれ)れの中(なか)に残(のこ)しているばかりである。 王昭君(おうしょうくん)はむかし、醜(みにく)く描(えが)かれた肖像画(しょうぞうが)によって、元帝(げんてい)に春風(しゅんぷう)のただようような宮中第一(きゅうちゅうだいいち)の美貌(びぼう)を知(し)られただけであった。今(いま)は彼女(かのじょ)の腰(こし)の飾(かざ)り玉(ぎょく)の音(おと)だけが空(そら)しくひびいて、月(つき)の夜(よる)の魂(たましい)となって帰(かえ)って来(く)るのである。 千年(せんねん)も語(かた)りつがれた王昭君(おうしょうくん)を物語(ものがたり)る琵琶(びわ)には、匈奴(きょうど)のことばがまじっていて、はっきりと、そのうらみが、曲(きょく)の中(なか)で述(の)べたてられているのだ。
多くの山と谷とが、荊門山へとなだれるように連なって見えるあたりに、王昭君が生まれ育ったという村が、今もなお残っている。 王昭君は漢の王宮を立ち去ってからは、北方の砂漠の果てしなく続く土地の人となり、今はただ緑の苔むした墓だけを、夕暮れの中に残しているばかりである。 王昭君はむかし、醜く描かれた肖像画によって、元帝に春風のただようような宮中第一の美貌を知られただけであった。今は彼女の腰の飾り玉の音だけが空しくひびいて、月の夜の魂となって帰って来るのである。 千年も語りつがれた王昭君を物語る琵琶には、匈奴のことばがまじっていて、はっきりと、そのうらみが、曲の中で述べたてられているのだ。
群山万壑(ぐんざんばんがく) 荊門(けいもん)に赴(おもむ)く 明妃(めいひ)生長(せいちょう)して 尚(な)お村有(むらあ)り 一(ひと)たび紫台(しだい)を去(さ)りては 朔漠(さくばく)連(つら)なり 独(ひと)り青冢(せいちゅう)を留(とど)めて 黃昏(こうこん)に向(むか)う 画図(がと) 省(かつ)て識(し)らる 春風(しゅんぷう)の面(おもて) 環珮(かんぱい) 空(むな)しく帰(かえ)る 月夜(げつゆ)の魂(たましい) 千載(せんざい) 琵琶(びわ)は胡語(こご)を作(な)し 分明(ぶんめい)に 怨恨(えんこん)曲中(きょくちゅう)に論(ろん)ず
群山万壑 荊門に赴く 明妃生長して 尚お村有り 一たび紫台を去りては 朔漠連なり 独り青冢を留めて 黃昏に向う 画図 省て識らる 春風の面 環珮 空しく帰る 月夜の魂 千載 琵琶は胡語を作し 分明に 怨恨曲中に論ず

國立高雄科技大學應用英語系、高瞻科技不分系/國立彰化師範大學英語系