唐詩平行語料庫研究計畫


題名: 登高
作者: 杜甫
風急天高猨嘯哀,渚清沙白鳥飛迴。無邊落木蕭蕭下,不盡長江衮衮來。萬里悲秋常作客,百年多病獨登臺。艱難苦恨繁霜鬢,潦倒新停濁酒桮。
英譯: The wind keen, the sky high, the gibbons wailing, Blue islands, white sand and sea-birds flying, And everywhere the leaves falling, Then the immeasurable great river in torrent. Ten thousand li from home, in such an autumn, Wasted by sickness and years, alone, climbing the heights: Sorrows and griefs and sufferings have given me new grey hairs. Utterly cast down, I have just drunk a glass of wine.
When winds rage and the sky is high, gibbons cry mournfully; Over white sands on a clear riverbank, birds fly and whirl. Leaves fall from deep woods—rustling and soughing; The Long River rolls on, forever, wave after wave. Ten thousand miles away in the sad autumn, I often find myself a stranger; $(My)$ whole life afflicted by sickness, I mount alone the high terrace. Beset by hardships, I resent the heavy frost on my temples; Dispirited, I have by now abandoned my cup of unstrained wine.
The winds cut, clouds are high, apes wail their sorrows, The air is fresh, sand white, birds fly in circles; On all sides fallen leaves go rustling, rustling, While ceaseless river waves come rippling, rippling: Autumn's each faded mile seems like my journey To mount, alone and ill, to this balcony; Life's failure and regrets frosting my temples, And wretched that I've had to give up drinking.
High wind blowing, high clouds floating, gibbons wailing, Sandbars gleaming white, the waters rippling clear, Birds coming home, leaves rustling down--- And the great river rolls on, ceaseless. A stranger here, far far from home, I cannot help feeling sad in autumn. Life is short, my health failing, here I stand alone. Life is hard, my temples greying, I'm filled with regret. Down and out, can't even drink now, Can't even drink now...
日譯: 風(かぜ)ははげしく、天(てん)はあくまでも高(たか)く、さるの鳴(な)き声(こえ)はかなしい。長江(ちょうこう)のなぎさは清(きよ)らかに、砂(すな)は白(しろ)く、その上(うえ)を鳥(とり)が輪(りん)を描(えが)いて飛(と)びまわっている。はてしない落葉樹林(らくようじゅりん)の落(お)ち葉(は)は、ものさびしい音(おと)をたてて散(ち)り落(お)ちており、尽(つ)きることのない長江(ちょうこう)の流(なが)れは、湧(わ)き立(た)つように盛(さか)んに流(なが)れて来(く)る。 故郷(こきょう)を離(はな)れて万里(ばんり)も遠(とお)く、どこで見(み)ても悲(かな)しい秋(あき)に、たえずわたしは旅人(たびびと)の身(み)の上(うえ)であり、一生涯(いっしょうがい)、病気(びょうき)がちのからだで、いま、ただ一人(ひとり)この高台(こうだい)に登(のぼ)っている。さまざまな困難(こんなん)不幸(ふこう)のため、いちめんに霜(しも)を置(お)いたようなびんの毛(け)になってしまったことも、たいへんにうらめしい。老衰(ろうすい)し、落(お)ちぷれて気力(きりょく)のなくなったわたしは、好きなにごり酒(さけ)も、近(ちか)ごろやめてしまったばかりなのだ。
風ははげしく、天はあくまでも高く、さるの鳴き声はかなしい。長江のなぎさは清らかに、砂は白く、その上を鳥が輪を描いて飛びまわっている。はてしない落葉樹林の落ち葉は、ものさびしい音をたてて散り落ちており、尽きることのない長江の流れは、湧き立つように盛んに流れて来る。 故郷を離れて万里も遠く、どこで見ても悲しい秋に、たえずわたしは旅人の身の上であり、一生涯、病気がちのからだで、いま、ただ一人この高台に登っている。さまざまな困難不幸のため、いちめんに霜を置いたようなびんの毛になってしまったことも、たいへんにうらめしい。老衰し、落ちぷれて気力のなくなったわたしは、好きなにごり酒も、近ごろやめてしまったばかりなのだ。
風(かぜ)急(きゅう)に天(てん)高(たか)くして 猿嘯(えんしょう)哀(かな)し 渚清(なぎきよ)く沙(すな)白(しろ)くして 鳥(とり)飛(と)び迴(めぐ)る 無辺(むへん)の落木(らくぼく)は 蕭蕭(しょうしょう)として下(くだ)り 不尽(ふじん)の長江(ちょうこう)は 滾滾(こんこん)として来(きた)る 万里悲秋(ばんりひしゅう) 常(つね)に客(かく)と作(な)り 百年多病(ひゃくねんたびょう)独(ひと)り台(だい)に登(のぼ)る 艱難(かんなん)苦(はなは)だ恨(うら)む 繁霜(はんそう)の鬢(びん) 潦倒(ろうとう)新(あら)たに停(とど)む 濁酒(だくしゅ)の杯(はい)
風急に天高くして 猿嘯哀し 渚清く沙白くして 鳥飛び迴る 無辺の落木は 蕭蕭として下り 不尽の長江は 滾滾として来る 万里悲秋 常に客と作り 百年多病独り台に登る 艱難苦だ恨む 繁霜の鬢 潦倒新たに停む 濁酒の杯
風疾く空高く猿の声かなしく 渚清く沙白く 鳥は輪を画いて飛ぶ 見渡す限り落葉は蕭々と散り 尽くることなき長江は滾々と流れる 万里遠く流浪の身となって常に秋を悲しみ 生涯病に苦しんで独りこの台に登 難多き世に生きて いつか白髪の増すを恨み 老い衰えた今はまた 満り酒をも停められてしまった
風(かぜ)急(きゅう)に天(てん)高うして猿嘯(えんしょう)哀(かな)し 渚清(なぎきょ)く沙(すな)白うして 鳥(とり)飛(と)び迴(かい)す 無辺(むへん)の落木(らくぼく) 蕭蕭(しょうしょう)として下(くだ)り 不尽(ふじん)の長江 滾滾(こんこん)として来たる 万里悲秋(ばんりひしゅう) 常に客と作(な)り 百年多病 独(ひと)り台に登る 艱難(かんなん) 苦(はなは)だ恨(うら)む繁霜(はんそう)の髩(びん) 潦倒(ろうとう) 新(あら)たに停(とど)む濁酒(だくしゅ)の杯(はい)
風急に天高うして猿嘯哀し 渚清く沙白うして 鳥飛び迴す 無辺の落木 蕭蕭として下り 不尽の長江 滾滾として来たる 万里悲秋 常に客と作り 百年多病 独り台に登る 艱難 苦だ恨む繁霜の髩 潦倒 新たに停む濁酒の杯
風ははげしく吹きとおり、空は高く澄みきって、猿の鳴き聲がかなしげに聞こえる。 うつむいて見ると、長江のなぎさは清らかで砂は白く、そのあたりを鳥が輪をえがい て飛ぶ。はてしのない木々から落ちる葉、ざわさわ、ばさばさ、はらはら、どこもかしこも落葉が吹き飛んで、散ってゆく。永遠に盡きない長江の水は、あとからあとから絶えることなく湧きかえって流れてくる。 この萬里のはてにみる、ものがなしい秋、わたしは、いつも流浪の旅人。そしてまた重陽の節がめぐってきた。生涯、病氣ばかりしていて、それにことしは、ひとりぼっちで高臺に登っている。さまざまの艱難をなめつくして、じつに情ないことに、兩鬢が真白くなってしまった。そのうえ、老衰してなんのなぐさめもないわたしとしたことが、病氣のせいで濁酒の杯を手にとることさえやめなければならなくなった。
風急(かぜきふ)に天高(てんたか)くして猿嘯(えんせん)哀(かな)し。 渚(なぎ)清(きよ)く沙白(さなしろ)くして鳥(とり)飛(と)び廻(めぐ)る。 無邊(むへん)の落木(らくぼく) 蕭蕭(せうせう)として下(くだ)り、 不盡(ふじん)の長江(ちゃうかう) 滾滾(こんこん)として來(きた)る。 萬里(ばんり)悲秋(ひしう) 常(つね)に客(かく)と作(な)り、 百年(ひゃくねん)多病(たびゃう) 獨(ひと)り臺(だい)に登(のぼ)る。 艱難(かんなん) 苦(はなは)だ恨(うら)む 繁霜(はんさう)の鬢(びん)。 潦倒(らうたう) 新(あらた)に停(とど)む 濁酒(だくしゅ)の杯(はい)。
風急に天高くして猿嘯哀し。 渚清く沙白くして鳥飛び廻る。 無邊の落木 蕭蕭として下り、 不盡の長江 滾滾として來る。 萬里悲秋 常に客と作り、 百年多病 獨り臺に登る。 艱難 苦だ恨む 繁霜の鬢。 潦倒 新に停む 濁酒の杯。
春の花はこのたかどのの関干に届くほどに盛んに咲きほこっているが、それもかえって旅人である私の心を悲しませる。天下いたるところに戦火の絶えない今、私はここに登って四方を眺めているのだ。 錦江の流れと共にやって来る春のけはいは$例年と少しも変わら ず$空にも地にも満ちわたり、玉塁の山頂にただよう浮き雲は$興亡さだめなき人の世のありさまに似て$昔も今も絶えまなく形を変えている。 しかし、北極星のように確乎不動のわが朝廷は、結局変わること はないのだ。西山をおびやかす吐蕃の盗賊よ、わが国を侵略するのはやめるがよい。 つくづく感慨に堪えないのは、かの蜀の後主のように、英明とはいえない君主でさえも、なお神としてまつられているということ、それはひとえに彼を輔佐した諸葛孔明の余徳であろう。$今のわが 朝廷にも、孔明のような人材が現われてほしいと思いつつ$夕やみ迫る中、私はしばらくの間、孔明が不退時代に愛唱した「梁甫吟」を吟じていた。
花(はな)は高樓(かうろう)に近(ちか)くして 客心(かくしん)を傷(いた)ましな 万方(ばんばう) 多難(たなん) 此(ここ)に登臨(とうりん)す 錦江(きんかう)の春色(しゅんしょく) 天地(てんち)に來(きた)り 玉壘(ぎょくるい)の浮雲(ふうん) 古今(ここん)に変(へん)ず 北極(ほくきょく)の朝廷(てうてい) 終(つひ)に改(あらた)めず 西山(さいざん)の寇盜(こうたう) 相(あ)ひ侵(をか)すこと莫(なか)れ 憐(あはれ)むべし 後主(こうしゅ)も還(ま)た廟(べう)に祠(まつ)らる 日暮(にちぼ) 聊(いささ)か為(な)す 梁甫(りゃうほ)の吟(ぎん)
花は高樓に近くして 客心を傷ましな 万方 多難 此に登臨す 錦江の春色 天地に來り 玉壘の浮雲 古今に変ず 北極の朝廷 終に改めず 西山の寇盜 相ひ侵すこと莫れ 憐むべし 後主も還た廟に祠らる 日暮 聊か為す 梁甫の吟
風は激しく吹き荒れ、秋の空は高く澄み、猿の鳴き声が悲しく聞こえる。 見下ろせば長江の水ぎわは透きとおり、砂は白く、その上を鳥が輪を描いて飛んでいる。 果てしなく広がる林の落ち葉は、さびしげに散ってゆき 尽きることのない長江の水は、わきかえるように流れ来る。 はるか万里も故郷を離れて、この悲しい秋を迎えた私は、つねに旅人の身であり、 一生の間病気ばかりしているこの体で、今たったひとり、この高台に登っている。 苦労を重ねて真っ白になったわが髪が、つくづく嘆かわしい。 年老いて衰えたため、せめてもの楽しみであった濁り酒すら、 最近やめなくてはならなくなった。
風急(かぜきゅう)に天高(てんたか)くして猿嘯(えんしょう)哀(かな)し 渚(なぎさ)清(きよ)く沙白(すなしろ)くして鳥(とり)飛(と)び廻(めぐ)る 無辺(むへん)の落木(らくぼく) 蕭蕭(しょうしょう)として下(くだ)り 不尽(ふじん)の長江(ちょうこう) 滾滾(こんこん)として來(き)たる 万里(ばんり)悲秋(ひしゅう) 常(つね)に客(かく)と作(な)り、 百年(ひゃくねん)多病(たびょう) 独(ひと)り台(だい)に登(のぼ)る 艱難(かんなん) 苦(はなは)だ恨(うら)む 繁霜(はんそう)の鬢(びん) 潦倒(ろうとう) 新(あら)たに停(とど)む 濁酒(だくしゅ)の杯(はい)
風急に天高くして猿嘯哀し 渚清く沙白くして鳥飛び廻る 無辺の落木 蕭蕭として下り 不尽の長江 滾滾として來たる 万里悲秋 常に客と作り、 百年多病 独り台登る 艱難 苦だ恨む 繁霜の鬢 潦倒 新たに停む 濁酒の杯
風が吹きつけて空は高く澄み、猿が悲しげに鳴いている。岸辺は清らかで砂は白く、その上を鳥が飛びまわっている。 森のなかでは、かさこそと音を立てながら枯葉が落ち続け、長江の流れは、あとからあとから湧き出るように下ってくる。 遠く故郷を離れ、悲しみのつのる秋を旅のなかで過ごしてきた。そして今、生涯病気がちのこの身を独り高台へとはこんでいく。 恨めしいことに、つもる苦労で鬢の毛もめっきり白くなった。老いさらばえたこの身、そのうえ近ごろ、好きな酒まで断たざるをえない羽目になろうとは。
風(かぜ)急(きゅう)に天(てん)高(たか)くして猿嘯(えんしょう)哀(かな)し、 渚清(なぎきよ)く沙(すな)白(しろ)くして鳥(とり)飛(と)び迴(めぐ)る。 無辺(むへん)の落木(らくぼく) 蕭蕭(しょうしょう)として下(くだ)り、 不尽(ふじん)の長江(ちょうこう) 滾滾(こんこん)として来(きた)る。 万里(ばんり) 悲秋(ひしゅう) 常(つね)に客(かく)と作(な)り、 百年(ひゃくねん) 多病(たびょう) 独(ひと)り台(だい)に登(のぼ)る。 艱難(かんなん) 苦(はなは)だ恨(うら)む 繁霜(はんそう)の鬢(びん)、 潦倒(ろうとう) 新(あら)たに停(とど)む 濁酒(だくしゅ)の杯(はい)。
風急に天高くして猿嘯哀し、 渚清く沙白くして鳥飛び迴る。 無辺の落木 蕭蕭として下り、 不尽の長江 滾滾として来る。 万里 悲秋 常に客と作り、 百年 多病 独り台に登る。 艱難 苦だ恨む 繁霜の鬢、 潦倒 新たに停む 濁酒の杯。

國立高雄科技大學應用英語系、高瞻科技不分系/國立彰化師範大學英語系