題名: | 秦州雜詩二十首 四 |
作者: | 杜甫 |
鼓角緣邊郡,川原欲夜時。秋聽殷地發,風散入雲悲。抱葉寒蟬靜,歸來獨鳥遲。萬方聲一概,吾道竟何之。 | |
英譯: | 暫無英譯內容 |
日譯: |
陣太鼓や角笛の音がひびきわたる辺境一帯。川をはさむ荒野に暮色のせまる今この時。
秋の大気の中で耳を澄ませば、それらの音は大地を離がせてわき起こり、やがて風に吹き流されて、雲のあわいに悲しく消えてゆく。
木の葉にしがみついている秋せみは鳴こうともせず、山のねぐらへ帰る一羽の鳥はゆうゆうと飛び去ってゆく。
今の世はどこもかしこも鼓角の音ばかり。私の道は結局どこへつづいているのだろう。
鼓角(こかく) 縁辺(えんべん)郡(ぐん) 川原(せんげん) 夜(よる)ならんと欲(ほっ)するの時(とき) 秋(あき)に聽(き)けば 地(ち)を殷(どよ)もして発(おこ)り 風(かぜ)に散(さん)じては 雲(くも)に入(い)りて悲(かな)し 葉(は)を抱(いだ)ける寒蟬(かんせん)は靜(しづ)かに 山(やま)に帰(かへ)る独島(どくてう)は遅(おそ)し 万方(ばんばう) 声(こえ) 一概(いちがい) 吾(わ)が道(みち) 竟(つひ)に何(いづ)くにか之(ゆ)かん 鼓角 縁辺郡 川原 夜ならんと欲するの時 秋に聽けば 地を殷もして発り 風に散じては 雲に入りて悲し 葉を抱ける寒蟬は靜かに 山に帰る独島は遅し 万方 声 一概 吾が道 竟に何くにか之かん |