題名: | 登兖州城樓 |
作者: | 杜甫 |
東郡趨庭日,南樓縱目初。浮雲連海嶽,平野入青徐。孤嶂秦碑在,荒城魯殿餘。從來多古意,臨眺獨躊躇。 | |
英譯: | 暫無英譯內容 |
日譯: |
東郡(とうぐん) 庭(てい)に趨(はし)る日(ひ)、
南樓(なんろう) 目(め)を 縦(ほしいまま)にする初(はじめ)。
浮雲(ふうん) 海岱(かいたい)に連(つらな)り、
平野(へいや) 青徐(せいじょ)に入(い)る。
孤嶂(こしゃう) 秦碑(しんび) 在(あ)り。
荒城(くわうじゃう) 魯殿(ろでん) 餘(あま)る。
從來(じゅうらい) 古意(こい)多(おほ)し。
臨眺(りんてう)して獨(ひと)り躊躇(ちうちょ)す。
東郡 庭に趨る日、 南樓 目を 縦にする初。 浮雲 海岱に連り、 平野 青徐に入る。 孤嶂 秦碑 在り。 荒城 魯殿 餘る。 從來 古意多し。 臨眺して獨り躊躇す。 この兗州に在官している父を見舞うためにやってきたので、ついでに城壁の南樓に登って四方を眺めた。浮雲は東海と泰山にかけてたなびき、茫々たる平野が青州から徐州にわたって開けている。あの突兀として一つだけ屹立する山、鄒嶧山には泰の始皇の建てさせた碑が今にのこっている。また名高い魯の靈光殿の遺跡は、この荒れはてた城内にたずねることができる。かねがね古をしのぶ心の多いわたしは、この城樓に登って眺めえわたし、たったひとり感慨にふけって、立ちまりかねたのである。 |