題名: | 除夜作 |
作者: | 高適 |
旅館寒燈獨不眠,客心何事轉悽然。故鄉今夜思千里,愁鬢明朝又一年。 | |
英譯: | 暫無英譯內容 |
日譯: |
旅のやどりのさむざむとした灯火の下で、ひとり目が冴えて眠れない。旅する人の心にはどうしたことか、ぞっとするようなもの悲しさがこみあげてくる。故郷では今夜はみんなが集まって、千里も遠くにいるわたしのことを思ってうわさをしていることだろう。旅の苦勞と、よる年波に兩鬢ば白く霜をおいたが、明日の朝は、また一つ年をとるのだ。
旅館(りょくわん)の寒燈(かんとう)獨(ひと)り眠(ねむ)らず。 客心(かくしん) 何事(なにごと)ぞ 轉(うたた)々凄然(せいぜん)。 故鄉(こきゃう) 今夜(こんや) 千里(せんり)を思(おも)ふ。 霜鬢(さうぴん) 明朝(みゃうてう) 又(また)一年(いちねん)。 旅館の寒燈獨り眠らず。 客心 何事ぞ 轉々凄然。 故鄉 今夜 千里を思ふ。 霜鬢 明朝 又一年。 旅館のさむざむとした灯のもと、私は独り眠られぬ夜をすごして いる。旅人の心は、どうしてこのように、いっそう寂しさを感じる のであろうか。故郷の肉親たちは、きっと大晦日の今夜、千里も遠くにいる私のことを思っているであろう。白髪のわが身は、明朝元旦になれば、また一つ年齢を加えなければならないのだ。 旅館(りょくわん)の寒灯(かんとう) 独(ひと)り眠(ねむ)らず 客心(かくしん)何事(なにごと)ぞ 転(うた)た凄然(せいぜん)たる 故鄉(こきゃう) 今夜(こんや) 千里(せんり)を思(おも)はん 霜鬢(さうぴん) 明朝(みゃうてう) 又(また)一年(いちねん) 旅館の寒灯 独り眠らず 客心何事ぞ 転た凄然たる 故鄉 今夜 千里を思はん 霜鬢 明朝 又一年 宿屋のさびしいともしびのもと、ひとり眠られぬ夜をすごしている。 わが心はどうしたことか、ますます悲しみに沈んでいく。 故郷の家族たちは、大晦日の今夜、はるかな旅路にある私のことを思いやってくれているだろう。 この白髪の身は、夜が明ければ、さらに一つ年をとるのだ。 旅館(りょかん)の寒燈(かんとう) 独(ひと)り眠(ねむ)らず 客心(かくしん) 何事(なにごと)ぞ転(うた)た凄然(せいぜん) 故鄉(こきょう) 今夜(こんや) 千里(せんり)を思(おも)う 霜鬢(さうぴん) 明朝(みゃうちょう) 又(また)一年(いちねん) 旅館の寒燈 独り眠らず 客心 何事ぞ転た凄然 故鄉 今夜 千里を思う 霜鬢 明朝 又一年 旅の宿のさむざむとした灯りのもとで、独り眠られずにいると、どうしたことか、いよいよわびしい思いがつのってくる。 この大晦日の夜、千里も離れた故郷に思いを馳せながら、めっきり白くなった鬢の毛は、明朝またひとつ齢を重ねるのだ。 旅館(りょかん)の寒燈(かんとう) 独(ひと)り眠(ねむ)らず、 客心(かくしん) 何事(なにごと)ぞ 転(うた)た凄然(せいぜん)たる。 故鄉(こきょう) 今夜(こんや) 千里(せんり)を思(おも)う、 霜鬢(そうびん) 明朝(みょうちょう) 又(また)一年(いちねん)。 旅館の寒燈 独り眠らず、 客心 何事ぞ 転た凄然たる。 故鄉 今夜 千里を思う、 霜鬢 明朝 又一年。 |